真保裕一「ブルー・ゴールド」

真保裕一作品は、「おまえの自摸を自白しろ」をつい1か月前に読んだのですが、もうその記憶がなくなっている有様。ブログを見て辛うじてそのストーリーが若干思い出せる程度。こんな状態で読書する意味があるのかと疑問を覚えてしまう今日この頃。

ブルー・ゴールドとは水のことで、本作「ブルー・ゴールド」は、水を大きな題材とした経済ミステリー的な作品。主人公の藪内は大手商社の社員だが、海外事業の賄賂問題の責任を取らされ、小さな関係会社に出向し、その会社社長の伊比の手掛ける大型案件に携わることに。商社の商売は仲介業のようなもので、精密業の会社の誘致先を社長が目をつけて、その土地を仮契約で取得。しかし、そこに「水」の問題が絡んで、水質検査会社や大手商社、県や町の役人が絡んで、混とんとした商売合戦が繰り広げられる。

藪内は、最初は社長の伊比に子ども扱いされるが、次第に先先を読む鋭利な商社マンに育っていく姿が描かれます。

最後の落ちは偶然が重なりあいすぎる感がありましたが、無事に伊比の会社が大手商社に打ち勝つというラストでした。

今日はこの辺で。