中山七里「追憶の夜想曲」

推理作家中山七里氏の法廷ミステリー「追憶の夜想曲」読了。御子柴弁護士シリーズの第二作で、最後の最後にどんでん返しが待っている作品。

主婦が夫殺しで逮捕され、あっさりと犯行を自供し、一審の裁判員裁判では懲役16年の実刑判決を受ける。一審の弁護士は御子柴ではなく、過剰利息の返還を主な仕事にしている弁護士だったため、あっさりと終了するのだが、御子柴が何故か金にもならない仕事を善人の弁護士を脅迫してまで弁護を引き継ぐ。その理由は最後まで明かされないが、御子柴の覚悟やいかに。

殺された夫は、いわゆる引きこもりでデイトレードを行っているぐうたらで、大きな借金も背負っている。姿を見せないもう一人の13歳の娘がいるのですが、この辺は最初から犯人的謎解きはないのですが、それでも御子柴の弁護の姿が刻一刻と描かれ、読ませる小説でした。最後の落ちはあまりにも?だが、まあありかとの感想でした。

今日はこの辺で。