映画「グレース・オブ・ゴット」「パブリック 図書館の奇跡」

1128日(土)はギンレイホールにて映画二題鑑賞。

「グレース・オブ・ゴット」は、フランスのカトリック教会で起きた神父による児童虐待問題をテーマとしたドラマ。ある一人の児童性愛者の神父に少年時代性的虐待を受け、その後遺症に悩む人々が声を上げ、一人の神父と、性的虐待を知りながらその神父を同じ聖職につかせていた枢機卿を追い込んでいく。カトリック神父による性的虐待を告発した映画は、直近ではボストンのカトリック教会の不祥事を告発した「スポットライト」がありましたが、世界中の教会で発生しているおぞましい事件。

欧米における教会の権威は日本の想像を絶するものがあるようで、教会を告発することに対する抵抗は大きいようですが、一人が声を上げ、それに続いて同じ被害にあった人たちが次第に増えていく構図は「スポットライト」と同じ。地味な作品ですが、フランスだけでなく、バチカンを含む世界中にインパクトを与えた事件であり、映画であったようです。

アメリカ映画「パブリック 図書館の奇跡」は、全く期待していなかった分、印象に残るいい映画でした。

厳寒のアメリカ、シンシナティ公共図書館のワンフロアーに、ホームレスの集団が暖を求めて占拠。それに共鳴した図書館職員がそのホームレスたちをかばい、ともに行動して市の警察と対峙する。この職員もかつてはホームレスのような生活をした経験があり、ホームレスたちに暖かい場所を提供しない市側の態度に協調できず、いら立ってくる。

最後は素っ裸でホームレスと一緒に投降するのですが、ガンジー的な無抵抗主義が共感を呼ぶ場面でした。

今日はこの辺で。