映画「マザー」

Netflixにて、日本映画「マザー」鑑賞。映画を観て第一に感じたのは、人気女優の長澤まさみが、よくこんな汚れ役を引き受けたものだ、でした。離婚してシングルマザーで一人息子を育てるものの、働くことがなく、息子を学校にもやらず、ヒモのような男と同棲し、お金を親や兄弟からせびるどうしようもない母親。まさに鬼母である。ヒモ男とセックスして子供がまた出来て、生んでしまう無責任さ。落ちるところまで落ちた生活の中で、息子はその母に精神的に依存して、抵抗することができないもどかしさ。

長澤まさみも、よくこの鬼母を演じましたが、鬼母に依存してしまう息子役も、監督の演出で、そのもどかしさを良く表現しています。

第二に感じたのは、是枝裕和監督の「誰も知らない」に似たシチュエーションであること。

印象的なのは、母親に祖父母を殺してお金を奪って来いと言われて、その通りに実行してしまい、刑務所で養護施設の女性と面会し、彼が「母が好きだから」という場面。ここまで血は濃いのか。

映画自体は、母が妊娠してからの5年間が空白で、その間どうやって生活してきたのかが描かれません。普通であれば幼子を育てることは、あの状況ではできないはずだが、この辺が中途半端と言えば中途半端。

とにかく、長澤まさみの今後の俳優人生に幅ができたのか否か?今後が楽しみです。

今日はこの辺で。