映画「蜜蜂と遠雷」

8日、日曜日は地元下高井戸シネマで、恩田陸さんの直木賞受賞作「蜜蜂と遠雷」鑑賞。Yahooレビューでは3.5点台だったので全く期待していなかったのですが、見ごたえのある映画でした。日本アカデミー賞の作品賞にノミネートされていたということで、それなりの評価はあったのでしょうが、レビューは正直なので、大衆向けではないと思っていましたが、そうでもありませんでした。日本アカデミーについては後述します。

恩田陸さんは直木賞の常連でしたが、やっとこの作品で射止めました。かつ本屋大賞のW受賞で、大衆受けする小説でもあるのですが、私自身は未読。

芳ケ江国際ピアノコンクールと言う架空のコンクールに出場した4人のピアニストの、それぞれの葛藤を描き、ストーリーもさることながら、ふんだんに描写されるクラシックのピアノ演奏、最後はオーケストラとピアノの競演場面がじっくり鑑賞できる映画。主演は松岡茉優ですが、他の3名も個性的な役をうまく演じていました。特に松坂桃李の子持ちの素人ピアニストの人の好い姿は、「新聞記者」のエリート官僚とは違った魅力を見せてくれました。

さて、今年の日本アカデミー賞は「新聞記者」が作品賞と男女の主演賞を獲得しました。この賞は日本テレビ主催で、政権に忖度するテレビ局。到底作品賞の受賞はないと思っていましたが、意外にも受賞。映画自体が安倍政権そのものを痛烈に批判した内容で、原案は東京新聞の望月衣塑子さんのノンフィクション。昨年が作品の質が低かったという話も聞きましたが、それでも審査員諸氏の忖度しない審査結果に賞賛したいと思います。

今日はこの辺で。