青木理「情報隠蔽国家」

青木理著「情報隠蔽国家」読了。青木氏がサンデー毎日に連載してコラムを中心に編集した、電材の安倍政権下における情報の隠蔽体質を多方面から論じた作品。

安倍政権がどんなことをしてきたのかを列挙すると、

第一次安倍政権

国民投票法制定(憲法改正のための布石)

教育基本法改定(愛国心を盛り込む)

第二次安倍政権

③安保法制(戦争法)改定(集団的自衛権容認、戦争のできる国へ)

特定秘密保護法(重要な情報を権力が独占し、漏洩した場合には処罰)

⑤防衛装備移転3原則を閣議決定(武器輸出を推進する)

⑥改正組織犯罪処罰法改定(共謀罪盛り込む)

⑦文書改竄・隠蔽・破棄(森友・加計・桜)

検察庁法違法解釈(検事長の意図的定年延長)

主なものでもこれだけでもこれだけあり、これを閣議決定などで簡単に認める独裁国家並みの振る舞い。

政権の三悪人(安倍・麻生・菅)が了解すれば何でも閣議決定で変更する無法状態に陥っています。こうした政権に官僚は忖度し、国民の必要な情報を改竄・隠蔽・破棄して、その証拠を残さないという手法は、終戦時に軍部が後々やばい情報を焼き捨てたのと同じと断じています。

前川喜平事務次官は、「あったものをないとは言えない」と、退職後勇気を出して事実を公表しましたが、彼もまた政権に監視され、出会い系バー通いをつかまれ、揚句に読売新聞が恥ずべきことに、政権に忖度して記事にしてスキャンダルをもくろむことまでされました。

警察権力は、戦後一貫して犯罪自体は減っているにかかわらず、事故の存在感を示したいがために、自ら犯罪をでっち上げたり、検察は人質司法で冤罪をでっち上げ、裁判所は検事の言うことをそのまま判決文に書き込む情けなさ。

青木氏が言うように、権力の腐敗は行き着くところまできた感があります。これを早く止めなければ、日本はコロナウイルス問題で危険国家に指定されるがごとく、大変危険な独裁国家とみなされるのではないでしょうか。

今日はこの辺で。